中国一人っ子政策廃止
こんにちは、スタッフのいえです。
今日は中国の一人子政策について話したいと思います。
中国政府は2015年10月に、30年以上にわたって続けられてきた「一人っ子政策」の廃止を発表し、すべての夫婦に第2子の出産が認められるようになります。
一人っ子政策とは
一人っ子政策は計画生育とも言います。人口増加を抑える為、夫婦の子供を一人に制限する中国の国策です。2人目からは罰金が科せられます。中国は食糧危機を避けるために1979年に一人っ子政策を導入し、「晩婚」・「晩産」・「少生」・「優生」と呼びかけました。この国策の法的根拠は、『中華人民共和国憲法』/『中華人民共和国婚姻法』/各地区の計画出産条例です。
例外もあります
・都市部では、
住民は第1子が非遺伝性の身体障害者で働けない場合。
夫婦双方がともに一人っ子
結婚後5年以上不妊で、養子をもらって以後妊娠した場合
夫婦双方が帰国し定住している華僑
・農村部では、
第1子目が女児の場合、出産間隔を4から5年あけるとともに、母親が28歳以上の場合に第2子を許可する地区が多いです。
・少数民族に対しては規制が緩和されて、第2子の出産が許可される場合が多いです。
なぜ、一人っ子政策を廃止するの?
老齢化ですね。
国連の推計では65歳以上の比率が35年に19.5%と、現在の日本並みに高齢化する見通しとなっていました。12年には、「世界の工場」を支えてきた労働年齢人口(15~59歳)が初めて減少に転じたため、一人っ子政策撤廃となるのです。
今後はどうなるの?
一人っ子政策を廃止しても、第2子を産む人が増えるかどうかについては、効果が薄いとの見方もあります。
理由としては
・子供に良い生活と教育を与えたくて、費用が高いです。
・中国都市部の若い世帯の夫婦は多額の住宅ローン、高物価などで負担が高く、二人目の子供を持つ余裕がありません。
・子供を産んで、力を入れるよりは、自分たちの生活を充実し、親の介護に注力したいという価値観の変化もあります。
そもそも今回の廃止案では、あくまで第2子までの出産は認められるものの、3人目以降は依然として禁止されたままです。また今後はどうなるでしょうか?